その一方で、『アルシャードガイア』でF.E.A.R社はスタンダードTRPGの登場を謳い、『ソードワールド』を基調としたスタンダード作品(『スクラップド・プリンセスTRPG』)を出しているグループSNE、そして未だ重鎮として君臨する『D&D』と、スタンダードTRPGは議論のネタにするには十分の品揃えができたかと思います。
んで、ここで疑問が生じました。
「汎用TRPG」と「スタンダードTRPG」の違いって何でしょう。
スタンダードTRPGについてはすでに膨大な議論がなされていますから、今更僕がどうのこうの云ってもバカにされるだけですけど、バカなのはもう隠しようもありませんしね。
一方の汎用TRPGなのですが、これは旧melma! Blogにて論じたことがあります。ここでもう一度述べておきましょう。
TRPGのシステムを役割ごとに分割すると、
1:基幹システム
世界観に関わらず、TRPGをゲームとして管理運営するためのシステム。
2:世界観再現システム
そのゲームが提唱している世界観を遊び手が体験するためのシステム。
3:データ
世界観を構築するための道具類。
の3つに分類できます。
ダブルクロスで表せば、能力値やHP、判定システムなどが基幹システムに属します。一方でエフェクトやロイス&タイタス、侵食率などは基幹ではなく、世界観再現システムに属します。基幹システムと違い、世界観再現システムはTRPGの方向性を決定づけるシステムであり、本来は曖昧模糊なコミュニケーションであるTRPGを、誰もが同じように遊べるゲームにしてしまう拘束力があるのです。
『GURPS』では特徴ルールの設定により、遊び手はプレイヤーとしての思惑よりも、特徴に従ってロールプレイをすることの方を楽しみます。遊ぶ世界観が変わろうとも、基本的には遊び方が変わることはまずありません。ダブルクロスにしても、例え平安京物怪録であろうとデモンズシティであろうと、PCは登場するたびに侵食率が増加し、プレイ中にロイスをどんどん結びますし、クライマックスは侵食率100%のチキンレースをする典型的なダブルクロスの遊び方を外すことはありません。
もし世界観再現システムが弱い……例えば判定システムの延長である「技能」に独自性を求めるに留まるTRPGは、世界観の方向性によって遊び方も大きく変化します。『ASURAシステム』などがそうですし、『スクラップド・プリンセスTRPG』にしたって、『ソードワールド』よりも交渉に頼った遊び方がなされます。
世界観再現システムがなく、データのみで世界観を表現するともならば、そりゃもう遊び方は卓ごとに違って当然。シナリオとおしゃべりで各自好きに楽しんでくださいと云った突き放した作りになります。
おそらく、スタンダードTRPGの場合は強く堅牢で、信頼性が確保された基幹システムをもって様々な遊び方をしようという作りなのかもしれません。アルシャードガイアなどはハンドアウトなどによるシナリオ展開システムが役割分担や立ち位置を方向付けるという消極的な立場であるが、強い世界観再現システムとなって基幹システムを支えているのでしょう。
いずれにせよ、世界観再現システムが用意されているTRPGはGMの性質に関わらずある一定の方向性をゲーム上で示せるTRPGであると云えます。コンベンションで見ず知らずのGMと当たってもゲームに対する意識において危惧するほど差異がでないのが、汎用TRPGやスタンダードTRPGなのかもと考えています。
結局、違いを説明することはできませんな。
両者の違いは曖昧なものかもしれませし、単に古い謳い文句、新しい謳い文句の違いだけかもしれません。どこかで誰かが明確な答えを出してくれることを期待します。
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最近、佐藤賢一の本を再び読み始めて、銃士物(Swashbuckler)TRPGもやりたいなと思っているんですけど、『GURPS』ではノリを出し切れるか心許無いし、『ASURAファンタジー』では戦闘ばかりになってしまう。『7th Sea』もそんなに再現していないとのことだし、『Lace & Steel』は持っていない。
第一、世界観だけ用意してもプレイヤーが十分ノリを掴んでくれるか怪しいところです。せっかくデータを用意しても、世界観再現システムがなければ普通にあるファンタジーと変わらぬ遊び方になってつまらないですからね。
そんなわけで、『ダブルクロス』が一番いいかもと最近着目しています。






