TRPGの中には『アルシャード・ガイア』、『ナイトウィザード』、『エンゼルギア』、『アリアンロッドRPG』、『ダブルクロス』、『無限のファンタジア』と云ったヤング・アダルトを基調とした作りの作品が多く、(語弊はあるが)とっつきやすいということもあって、シェアは大きいと云えましょう。『ソードワールド』など無個性的な作りの作品も、誰彼が強制することがなくてもヤング・アダルトなパーティになることが多々あります。
コンシューマーと違って、数時間ほどの時間資源を先行投資するTRPGの場合、必ずしも自分が好きなゲームが遊べるとは限らず、しかもオフラインでの付き合いですからイヤとばかりもいられない。不承不承、好みに合わないゲームをすることもままあります。それでもプレイ仲間が証に合えば融通がきくもんですし、楽しくプレイできます。
ただ、ゲームの作品傾向が違えばプレイ仲間の心構えも違うものでして、ヤング・アダルト向けTRPGをプレイすれば、自ずとヤング・アダルトPCのロールプレイをしたがる人が集まるのも自然なことです。当然、プレイヤーもヤング・アダルトかそれ同等の人も多いわけで。
よく最近のRPGはアニメ調の青臭い餓鬼どもが愛や正義を叫んで世界を救う展開(僕はテイルズシリーズしか思いつかんけど)ばかりで食傷だという意見を聞くけど、コンシューマーならまだそういうゲームを選ばなければいい。TRPGは「そんなの」を熱意を以てプレイする人と面と向き合って付き合う必要があり、演じているご本人の頭の中自体も「そんなの」である場合もままあります。
他者として接してみると、「そんなの」なキャラはまず第一に「でしゃばり」かつ「鬱陶しい」連中であることが目に付きます。ロールプレイとしては難易度が高いキャラであり、扱いがうまくいかなければ煩いだけの存在となります。
僕も以前、「そんなの」なプレイヤーがヒロインの扱いに無頓着だった(自分のキャラ設定を披露することに精一杯)ので戴いたら怒られたことがあります。面目潰したのは悪いけど、そのシナリオは彼が師と仰ぐ人物が悪に染まって裏切りをするという展開で、裏切った師とのやりとりで彼はテンパッており、ヒロインが放置されかねない状態でした。
「そんなの」キャラを演じるに一番未熟な「かっこいい台詞をしゃべるのに精一杯」状態に陥ったわけで、彼には主役は重荷でした。
いいとか悪いとかの問題ではない。
「そんなの」なキャラは「無垢な善意が大人社会の矛盾に立ち向かう」というテーマが付きまとい、色々と価値観・倫理観に向き合う機会も多い。「世界を救う」という役割のために、こと人命に関しては多くの責任と配慮を求められる。
他のPCよりもより多くの判断と配慮が強いられる立場にあるのが「そんなの」PCです。決断力がなければ物語は空転しますし、配慮がなければ自分だけの世界に浸るひたすらDQNな存在となる。
確かに物語としてはよくあるキャラであるわけですが、はたしてTRPGとしてはどうか、と思うのですよ。対話に練達した玄人向けのキャラであって、間違っても「そんなの」なプレイヤーが扱うべきではないキャラではないでしょうか。
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ちなみに僕は以前、『ナイトウィザード』をプレイした際、成り行きからいわゆるPC枠1を受け持つことになり、勇者として悪に立ち向かうキャラの作成を求められました。だがここで「そんなの」らしい青臭い少年少女を演じきれる自信はありませんでした。
そこで、「30半ばのピザなおじさん」というとても演じやすいキャラを勇者にしました。14、15の子供でも務まる役目、ピザな親父でも務まるでしょうしね。
けど発表した途端、GMの足元が崩れ落ちる音がしたような気がしました。
悪かったね。主役がトルネコで。






