2009年08月03日

ご都合主義は残念プレイなのか

 とりあえず生存報告。
 つーか久しぶりに週1ペースでセッションだったので、Blog書いてる余裕ありませんでした。Blogを書く重要なモチベーションとして「プレイができない鬱憤」がある以上、色々GMの支度をしてたりするとどうしても鬱憤が溜まらないものでして…。
 いや、リア充になることはブロガーにとってよくないことです、ハイ。

 そんなわけで、今日最近プレイしているシルバーレインからつらつらと。システムのおさらいもしますから、知ってる人には冗長だけどそこはご了承下さい。

◆◆◆

 ここ最近は『シルバーレインRPG』をGM、プレイヤーともよくプレイします(PBMには参加していません)。僕としては以前プレイしていた『特命転攻生』の後継として取り組んでいますが、システムとしてはかなり優れているだけに特命のような一発屋キャラゲームになりはしないかと不安を感じてはいます。

 さて、このゲームは能力値として《気魄》、《術式》、《神秘》の3種があり、それぞれ体力、知力&技能、運勢&ご都合主義を司っています。シルバーレインはこの3種の能力値の中から1種を用いて、「私はこういう手段で判定をする」と手段を講じてから判定をします。

 例えば「必要な情報を入手する」なんて判定でも、

《気魄》:地道な聞き込み。歩き回って探す。etc…。
《術式》:資料を揃える。検索をする。etc…。
《神秘》:実はその道に詳しかった。偶然情報が舞い込んだ。etc…。

 …などと手段を宣言してから判定をします。
 判定は数値の書かれたカード(各プレイヤー複数枚所持)を2枚まで出し、さらに補助としてほかのプレイヤー2名までが1枚ずつ出すこともでき、出たカードの数値を積算して判定値とします。
 この時、判定に参加したプレイヤーは出したカードに書かれた推奨ロールプレイを行うことで、山札からカードドローが出来るポイント(「運命の絆」)を獲得できます。

 プレイヤーとしてはこのシステムはかなりクセがあるけど、とても楽しめるシステムです。ただGMとしては、システムに馴染めないプレイヤーがいて、楽しめるよう教えるのはいささか苦慮しています。

 それというのも、判定の基準となる「手段を講じる」というのが中々考えがつかないという人が意外といるのです。
 よくあるTRPGだと判定は「《筋力》で判定します」などと使用能力値をストレートに明示して、それでダイスロールをするのが通例です。ダイスを用いたTRPGだとダイスロールが判定のロールプレイよりも楽しいからか、ロールプレイを冗長と見て省略する傾向がよく見受けられます。

 そういうTRPGに慣れた人にとっては、シルバーレインのまず判定のロールプレイを考案するというプレイに戸惑うのかもしれません。シルバーレインはダイスロールがありませんし、カードドローでは運試しでの白熱は共有できませんので、他のゲームよりロールプレイで楽しむ要素が強いのです。
 だけど、発想を得るための能力値がこのゲーム、分かりづらい。
 《気魄》に《術式》、《神秘》…。このTRPGの中でも独特なワードからアイディアを練ろって言われても、咄嗟に出るもんじゃありません。

 とくに《神秘》での判定は他の2つに比べると格段に出る頻度が低い……プレイヤーとしてはアイディアが出ない能力値と言えます。

 「手段を講じる」ということは、その手段についてアイディアを出し、それがGMに手段として認められなくてはなりません。
 その場面において、偶然やカリスマ性、ご都合主義を司る《神秘》を用いての手段は他の2つに比べて格段に理不尽で納得のいかない手段になりがちであり、GMに手段として認知させるのが困難なのです。

 言ってしまえば、「はぁ?」なのです。

 「実は知っていた」だの「偶然情報が舞い込んできた」だのいうご都合主義は普通のTRPGでは「そんな都合のいい展開など認めるか。この邪気眼持ちがぁっ!!」と突っぱねるのが当然の対応であり、ご都合主義を乱発するプレイヤーは困ったちゃんとして向こう10年陰口の対象になることすらあります。

 「ここはお前のチラ裏ではない」と言う通り、自己完結なロールプレイはTRPG界隈ではトラブルを避ける鉄則であるわけで、《神秘》判定を用いるプレイヤーはその個々の作品を超越した不文律を考慮しなければなりません。

 なにしろこの界隈は、他人のプレイを「残念なプレイ」として陰口を叩きまくることが一種の話芸として熟練者のステータスにもなっている業界です。悪評を立てられないよう、なるべく穏当なプレイをすることも僕みたいなコンベンションゲーマーにとっては必要な才になっています。

 ご都合主義=残念なプレイとされがちな環境では、《神秘》での判定は遠慮されがちになるのは当然かもしれません。それ以前に、どうGMを説得し、残念なプレイとして禍根を残さないよう穏当なアイディアを工夫しなければならない《神秘》判定は他の2つに比べてスピードが遅く、そもそも判定に使われないのが現状なのです。

 そりゃ「地道に聞き込みします」とか「インターネットで検索します」なんて手段は誰でも思いつきますし、TRPGでGMする程度の頭の人ならすぐ認知できるでしょう。誰でも思いつく手段など「残念なプレイ」として語り継がれるほどのパワーはありません。

 結果、《気魄》と《術式》の判定ばかりがアドベンチャーパートでは判定に用いられ、《神秘》は戦闘まで温存されるのが、僕の環境下におけるシルバーレインの通例となりつつあります。
 そうなると《気魄》と《術式》メインのキャラを持つプレイヤーは、戦闘シーンで《神秘》カードばかりが溜まり、捨札に固まった《気魄》や《術式》カードを得るために苦戦する(捨札を再シャッフルするためにひたすら山札を消費しなければならない)光景がよく見かけます。

 逆に言ってしまえば、《神秘》メインのキャラはアドベンチャーではひたすらアシストに回って《気魄》と《術式》カードを回し、《神秘》カードを溜め込む方が得策だと言えます。戦闘シーンはアドベンチャーと違って攻撃もしくは特技の使用と状況説明のロールプレイはコマンド化されますので、問題なく《神秘》判定ができます。

 シルバーレインに関して言えば、《神秘》メインのキャラはアドベンチャーではアシストの一手であると見て宜しいでしょう。結果としてシステムを殺す方向ですが、それが穏当であると僕は考えています。

 ご都合主義そのものに関しては、

1:不条理性が高く、卓の合意を得るのが難しい
2:風評被害など、合意を得られなかった場合の危険が高い

 という問題があり、システムとして消化するのが中々難しいとも言えます。『ドラゴンーハーフRPG』などハチャメチャな展開こそが世界観だというコンセンサスのゲームを除いて、多くのTRPGでは「他人に理解されないロールプレイは問題のあるプレイ」というのがコンセンサスになっているかと思いますし、まずはその前提に対処しなければ生かすのは危険であるかと存じます。
posted by 回転翼 at 09:01 | TrackBack(0) | TRPG雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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