2007年03月08日

鬱展開は鬱結果にあらず 〜TRPGの鬱展開〜 その2

 都知事選で敗北した人は名前すら忘れ去られるってこと聞いたけど、確かに前の都知事選での対立候補、名前すら思い出せません。
 んで、今度の都知事選で立候補した浅野史郎って人も宮城県ではかなりの失政をした人とのこと。早々に社民党が支持表明しているようですけど、正直云ってこの人に都政任せるのは不安です。

 今日は鬱展開その2。
 予定を変更して、鬱展開で予想される反動とその対策を。
 
 TRPGで鬱展開を用意すると2つの反動が予測されます。
 1つは「鬱展開はプレイヤーに著しい不快感を与える」。
 もう1つは「いくら鬱展開をしようと、プレイヤーには蛙の面に水。淡白にスルーされるだけだ」。

 過剰に不快感を露にする人がいる一方で、戯言だと聞き流され無視されてしまう。結果は異なるにしろ、その鬱展開がエンタメとして楽しめないから起こる反動なのでしょう。今回は「不快感対策」との方を検討してみましょう。

◆鬱展開の不快感

 鬱展開はプレイヤーに不本意な結果を強制することではありません。PCに突然の死を宣告するなど、単に衝撃を与えるだけならそれはゲームオーバーと同じこと。それにシステムの裏づけがないとなるならば、突然横から電源を切るようなもの。怒るのは当たり前でしょう。

 鬱展開によってプレイヤーが憤激する1の理由は、プレイヤーがゲームに参加できる資格を不当に侵害、あるいはPCのデータを理不尽に書き換えたりするからでしょう。何のシステム的裏付けもなく、「君は突然現れた暴漢に刺されて死んだ」とか「君は突然呪いを受けてカエルになった」と宣告するのは、GMにいくら意図があってもミスマスタリングです。
 
 PCの死は単にリタイアするのみならず、シナリオに参加する権利をも失うことになります。残存プレイヤーがいる限り続行が前提のTRPGシナリオでは、PCが死んだプレイヤーは以後観客と同然の扱いを受け、参加者として達成感を得る喜びを味わえないことになります。
 そんな重大な権利ですけど、GMによってはやたらと軽率かつ無神経に扱うもんですからトラブルが発生します。少なくともシステムの範疇で扱わないと。
 GMの宣告のみでPCが死んでもいいというなら、冒頭に「君たちは死滅した」と宣告してゲームを終えてもいいってことになります。

 よっぽど報復が怖くないんですね。
 
 ゲームの参加権を剥奪したり、理不尽なデータの干渉の何がいけないのかと云えば、偏にプレイヤーが楽しむ行為を奪っているに他なりません。TRPGにとってゲームを楽しむ行為はゲーム活動の存在意義の面でも万民に保障されたる権利であり、侵害されることがなきよう注意せねばならないことです。
 
 鬱展開が嫌悪されるのは、鬱展開によって自らの参加権やデータが不当に剥奪・干渉されるという「楽しめない結果」をもたらす恐れがあるのではないでしょうか。
 
 だが、実の所憤激するのは一方的に干渉されているからであって、これがプレイヤーの方も干渉している状態ならばプレイヤーは我慢できます。ましてや、互いに干渉し合って自らが競り勝つとプレイヤーは不快感が一気に達成感に変化し、ストレスが発散してしまいます。
 TRPGの戦闘でHPを削られるのも、データの干渉です。それを我慢できるのはシステムの範疇であることもさることならがら、敵のHPも自分の攻撃で減らすことが出来、競り勝てば勝利という達成感を得ることが理解できるからです。

 すなわち、「ここは我慢のし所。耐え抜けば道が拓ける」状態なら辛い状況でも楽しめるのが人間というものなのです。これが進んでも進んでも道が見えずの状態だと、「もうやめたっ」と投了するのもまた人間というもの。

 鬱展開にしても、ここは試練だ、大義のために犠牲は免れない、代償があっても得られる物は小さくないという展開ならば我慢ができますし、十分エンタメとして楽しめます。
 これに犠牲を払っても追うべき「大義」がゲーム目標としてプレイヤーに浸透していればエンタメの精度はさらに高まります。『サイバーパンク2.0.2.0』ではエッジという下らない偉業のために、『上海退魔行』では妖魔との対決のために、時には情や財産、名誉を失うことだってあります。『ダブルクロス』にてロイスを失うことは単に生存率を高めるだけのことでしかないわけではないでしょう。
 そういうのは時にジレンマを生み、葛藤を呼びます。その葛藤の中からいかに己のゲーム目標を見出し、葛藤を振り払うのは物語を体感するにあたって大きな快感を呼ぶ要素と云えるのではないでしょうか。

 つまり、鬱展開は鬱結果ではなく、プレイヤーたちの努力次第では打開できる試練でなければならないということです。もちろん、プレイヤーが努力を怠ったり、目標達成を放棄して我が身の安全のみに固執したとしたら、鬱展開は良くてビターエンド、悪くて負け犬エンドへどダダ滑りします。

 僕の場合、「PCが事態を打開せねば鬱。保身に走ればビター」という流れを組んで、その上で時系列を用意してシナリオを進行することがよくあります。PCが行動せねば話が進まないという一本道シナリオによくある将棋的なやり取りではなく、PCの動き如何に関わらずNPCなどは時系列の進行に従って独自に動く仕組みを取っています。
 これは『上海妖魔行』から学んだ技術です。

◆◆◆
 
 次回は無関心対策について。
posted by 回転翼 at 09:01 | TrackBack(0) | 更新情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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